法科大学院募集人員,5000人下回る

http://www.47news.jp/CN/201001/CN2010012201000836.html

全国の法科大学院74校の2010年度の募集人員が前年度比861人減の計4904人と、制度導入以降初めて5千人台を下回ったことが22日、文部科学省の調査で分かった。09年度の定員より減らした大学院は54校に上った。
調査によると、削減したのは09年度より60人減らした東大、40人減の京大のほか、30人減の明治大など。削減しなかったのは20校で、私立の大規模校が多かった。
この日、開かれた中教審法科大学院特別委員会でも定員の在り方を論議。委員からは「定員を減らしていない大学院は問題意識が少ないのではないか」などの意見が出た。


当初「新司法試験の合格者は3000人」と言われていたのが,いざ蓋を開けてみれば合格者数が2000人から増加する気配がないようでは,大金を払ってまで法曹を目指そうという人が少なくなるのは当然であり,たとえ募集人員を減らしたところで,法曹養成に関する問題は解決しないと思います。

そもそも法科大学院の数自体,現時点の74校というのが適切なのか,さらには法科大学院文部科学省の管轄とするのが適切なのか,といったところまで遡って議論せずにただ単に募集人員を削減したところで問題の解決を先送りするだけのように感じます。

(阿部憲太郎)