サロゲート

たまには映画でも見ようかと,平日の午後,『サロゲート』を見に行きました。
当然,空いているだろうという予想に違わず,観客は20人くらい。これじゃ,今週いっぱいくらいで打ち切りかと思っていましたが,まだ,週末以降も続くようですね。

オフシャルHP
  ↓
http://www.movies.co.jp/surrogate/

 ストーリーは単純で,サロゲートという名のロボットが,人間の代わりに何もかもやってくれる近未来。そんな状況には耐えられなくなったブルース・ウイリス扮する主人公が,やっぱり傷だらけになりながら,人類の危機を救うために奮闘するという,ある意味,想像を裏切らない物語です。それを飽きさせずに最後まで見させたのは,彼の演技に負うところが大きいのではないかと思った次第です。

 ロボットが何もかもやってくれるとは言っても,操作をしているのは人間(オペレーターと呼ばれてます)の脳波で,ロボットが徹夜をさせるためには,それにつき合わなければならないわけで,あまり幸福そうな未来とは思えませんでした。ロボットを充電するため,接続用の器具を外した主人公がため息をつく場面は印象的でした。それに何より,お酒を飲むのは,ロボットに代行してもらったところで酔わないわけで,そうした楽しみまでなくすのは,私には面白くないような気がしました。

 ところが,やっぱり刺激は必要で,操作する人間が刺激を得る方法として描かれていたのが,ロボットたちに電気ショックを与えさせて,人間がエクスタシーを感じるような器具でした。麻薬の注射器の回し射ちに見えましたが,それが人体にどんな影響を与えるかまでは描かれていませんでした。ただ,ブルース・ウイリスが妻(のロボット)の行為に腹を立てていたことを考えると未来の世界では違法な行為だったのかもしれません。


 それにしても,有楽町・日比谷界隈のいろんな映画館が東宝の冠をつけてしまって,「スカラ座」を「TOHOシネマズ スカラ座」にする理由はよくわからないのですが,なんとなく紛らわしいというのが印象です。
(米澤勝)