日本航空,会社更生手続き開始へ

http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3201.html

日本航空グループの持株会社東証1部上場の(株)日本航空と、航空事業を手がける(株)日本航空インターナショナル、および航空機リースを手がける(株)ジャルキャピタルの3社は、1月19日に東京地裁会社更生法の適用を申請、同日更生開始決定を受けた。
負債は日本航空が約6715億7800万円、日本航空インターナショナルが約1兆5279億1900万円、ジャルキャピタルが約1226億8400万円で、3社合計の負債は約2兆3221億8100万円。戦後では千代田生命保険(相)(負債2兆9366億円)に続いて4番目(同時申請のグループ会社含む)の大型倒産となり、金融関連を除いた一般事業会社としてはそごうグループ22社(負債1兆8700億円、2000年7月民事再生法)を抜いて最大規模となった。


以前の記事でDIP型の手続になるのではと書いたのですが,通常の,管財人を選任した会社更生手続がなされるようです。

当面の資金は政府が万全を期すとのことなので,あとはスポンサーがどこになるのかが焦点になると思われます(現時点ではデルタ航空が有力とのことですが。)。しかし,金融機関に対して約7300億円の債権カットを要請した上,3000億円の公的資金を出資するとのことですが,近年の航空業界の収益モデルにおいて,果たして再建が可能なのか,若干疑念を持っております。1000億超の国民負担が生じる可能性があるとの報道もありますが,どのくらいの額の公的資金が注入されるのか,現時点では全く不明であり,もしかしたら路線変更といった事態も考えられるところです。

なお,日航と取引関係にあった中小企業のために,日本政策金融公庫,信用保証協会,商工会議所など関係機関が相談窓口を設置しているとのことなので,不明な点があれば相談されることをお勧めします。

中小企業庁:(株)日本航空等への支援決定等を受けた中小企業相談窓口の設置について

(阿部憲太郎)