岩波新書『名誉毀損』

昨日に引き続き阿部から,最近読んだ本の紹介を。本ブログでは私が読んだ本の中で,主に落合先生のブログで紹介されていない本を中心に紹介します。

タイトルの本も落合先生が紹介されてなかった本です。今年の5月に出版された新書で,著者は読売新聞の記者をする傍らで,大阪大学大学院博士課程に入学し,博士号を取得された方です。

本書の内容はタイトルのとおりですが,名誉棄損とはどういったことを指すのか,ある行為が名誉棄損と認定された場合どのような責任が生じるかといった基本的事項から,インターネット上で名誉を棄損された場合にいかなる手段で責任追及すればよいのか,或いは賠償額の高額化といった極めて現代的な問題まで,名誉棄損に関するあらゆる問題点が紹介されています。新聞や週刊誌で取り上げられた事件も取り上げられているので(森元首相vs『噂の真相』事件,2ちゃんねる動物病院事件,清原選手vs『週刊ポスト』事件など),興味を持って読み進められるのではないかと思います。

名誉毀損―表現の自由をめぐる攻防 (岩波新書)

名誉毀損―表現の自由をめぐる攻防 (岩波新書)

(阿部憲太郎)