共同事務所の可能性

平成21年11月20日に、松山で日弁連の業務改革シンポジウムがあり、業務多忙の中、なんとか参加して、その中の「共同法律事務所のマネジメント戦略」ー共同事務所経営のノウハウを探るーをテーマとした分科会に参加してきました。
そこでは、共同法律事務所(複数の弁護士が所属)における、様々な形態、問題点が取り上げられていて、かなり興味深いものがありましたが、高輪共同法律事務所のような形態(事務所を有償で借り受け利用するという形で複数の弁護士が結集)も、いろいろな可能性を持っているように感じています。
基本的には、所属する個々の弁護士が、それぞれの責任において受任事件に対応するということになりますが、同じ事務所にいるので複数の弁護士が連携しやすく、1人では対応困難な案件にも取り組みやすいということは言えるでしょう。また、複数の弁護士がいれば、それぞれの知識、経験、スキルは様々で、専門性も異なってくるはずで、ある弁護士が相談を受けた案件を、担当することにつき、より適性がある別の弁護士が紹介を受け担当するといったこともやりやすいというメリットも出てくる可能性があります。さらに、12月からは税理士1名が執務を開始することになっていますが、異業種の専門家が同じ事務所内にいることで、弁護士だけでは対応困難な案件にもより取り組みやすくなるという効果も期待できそうです。
私の狙いとしては、この事務所を、到達点ではなく1つの通過点として位置づけ、ここを「卒業」して、さらに高いステージへとステップアップして行く人々が、この事務所を核としてうまく連携することで(弁護士だけでなく異業種の人々とも)、様々な案件に対して適切、効果的に対応でき依頼者の期待に応えることができるようになれば、と考えています。
そうなることができるように、私自身も、必要な協力はするつもりです。
落合洋司