京都,賃貸住宅『更新料』見直しへ…裁判リスク回避の他,「借り手市場」受け

お知らせ : 京都新聞

賃貸住宅の借り主が家主に更新料の返還を求めた民事裁判を受け、入居募集時に更新料をゼロにしたり、選択制にするなど見直しの動きが京都の不動産業界で出ている。裁判は高裁レベルで判断が分かれているが、長引く不況下での「借り手市場」を背景に、家主らが敏感に反応した格好だ。
賃貸マンションなど約3千室を管理、仲介する京都市上京区の管理会社の物件一覧表には「更新料 無」の文字が並ぶ。昨夏から家主の承諾を得た募集物件の更新料をゼロにし、月々の家賃に上乗せするなどしている。それまで9割以上の物件で更新料を取っていたというが、家主側敗訴で裁判が確定した場合に返還請求されるリスクを避けるためのほか、社長(49)は「裁判の影響で、更新料の要る物件が借り手から敬遠される傾向にある」と話す。


直接的には更新料の返還を命じる高裁判決が出たためなのでしょうが,それよりは「何のためかよく分からないけど慣習として金銭を支払う」ことについて疑問を持つ人が多くなったからではないでしょうか。経済行動としては至極当然のことで,礼金等も含めたこのような動きは関東など,全国各地に広がっていくと思います。

(阿部憲太郎)