公判期日をすっぽかす被告人

http://www.asahi.com/national/update/1212/NGY200912120002.html

「転売目的で銀行から通帳をだまし取ったとして詐欺の罪で在宅起訴されながら、公判を2度もすっぽかした岐阜市に住む飲食店従業員の被告の女(21)が11日、やっと岐阜地裁の公判に出廷した。だが、反省しているようにみえない被告に、検察官も弁護人もいらいらした様子。ついには裁判官も『裁判をなめてるんじゃないの』と、しびれをきらした。」


勾留されている被告人の場合は留置場から(強制的に?)護送されてくるのでこのような事態はほとんど起こりませんが,被告人が在宅の場合には公判期日に来ないことはたまにあります(民事の場合でも本人訴訟の場合に当事者が来ないことが時々あります。)。このような場合でも,いきなり召喚・勾引の手続きを取ることはなく,1,2回は様子を見るのが一般的です(この場合,期日は当然ですが開かれません。)。

本記事中,被告の「忘れてた」の理由に裁判官の「考えが甘すぎる。なめてるんじゃないの。裁判を」と言いたくなるのはわからなくもないです。しかし,弁護人は最終弁論で「(被告の)反省に一抹の不安を感じる」と述べたそうですが,例え思ったとしてもこのようなことを述べるのは,被告人の代理人としてはどうなんだろうとちょっと疑問に感じます。

(阿部憲太郎)